相続人調査ケース3
相続人・相続財産を調査した結果、相続放棄に至った事例
Aさんは役所から「納税義務相続のお知らせ」との連絡を受け取りました。
そこには「この度Bさんがなくなったため、Bさんが滞納している固定資産税を相続人であるAさんが支払って欲しい」という内容が書かれていましたが、AさんはBさんの名前すら知らず、まったく身に覚えがありません。
税金を払わなければならないのか、今後何をすべきなのか、悩んだAさんから当事務所にご相談をいただきました。
Aさんのお話によると、Bさんはおそらく遠い親戚なのだが一体どういう関係性なのかはわからない、いままで連絡もとっておらず誰かと一緒に暮らしているかもわからないとのことでした。
当然、固定資産税を回避するだけであれば直ちに相続放棄すればよい話です。
しかし、AさんとしてはBさんのことや遺産のことがまったくわからないため、直ちに相続放棄するという決断もしかねる状況でした。
そこで、戸籍を集めて親族関係を調査するとともに、実際に遺産とされていた不動産(住居)まで同行し現地確認をしました。
その際、近隣住民への聞き込みも行い、被相続人がどのように生活していたか、生活費や財産を管理していたのは誰かを調査しました。
調査の結果、被相続人の財産を管理している人物とのコンタクトに成功し、遺産の管理状況を確認できました。
その結果、遺産は適切に管理されていることが確認でき、Aさんも積極的に相続したいという気持ちにならなかったため、相続放棄をすることになりました。