株式名義変更ケース3

両親が死んで株式を相続したが、姉が相続手続きの際に電話で、相続人は兄弟3人と言ってしまった。ところが、遺言書があって、私1人に全部相続させるという遺言でした(家裁検認済み、遺言執行者も私)。それを証券会社に言ったところ、それでも、「3人相続人全員の話し合いをしてください」というばかりで何回請求しても相続手続き(株主名義変更手続き)の用紙も送ってこずに、完全に無視した状態で困っている事例

ところが遺言書が、相談者にすべて相続させるという内容になっていた場合、原則としてすべての遺産を相続し、遺産の中にある株式も相談者一人が相続します。そのため、相談者が会社に株主名義変更手続をした場合、会社としてはこれを拒む理由はありません。ただ、他の相続人が遺留分請求をした場合、あなたとその遺留分請求した人が株主になりますので、会社としては遺留分権利者の同意も得てくれということで名義書き換えを拒むことができる事となります。会社の立場から言えば、当初「相続人兄弟3人で話し合う」との連絡をしてきたために、法定相続人間で合意をしてもらってから、名義変更をしたいと考えている可能性が高いと思われます。他の相続人に遺留分減殺請求について確認をし、されないようであればその旨を証券会社に説明し説得するしか方法がないかと思われます。それでも会社側が応じないようであれば、弁護士の先生に相談し訴訟を提起する事になります。

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